大人の矯正と子供の矯正の違いを歯科医師が解説


大人の矯正と子どもの矯正は違うの?


こんにちは。
神戸市東灘区の神戸住吉駅前歯科(ママとこどものはいしゃさん神戸住吉)、院長の中村元です。
当院では、子どもの矯正で豊富な実績がありますが、近年大人になってから矯正を始める方も増えています。
保護者さんの中には、子どものうちにさせるのは大変そうだから、大人になってから自分の意思で行えばいいのではと考えてしまう方もいらっしゃるかもしれません。
そこで、今回は大人の矯正と子どもの矯正違いについてお伝えします。




大人になってから矯正する理由


子どもの矯正は、乳歯がある段階から始めるケース永久歯が生え揃ってから始めるケースがあります。
大人の矯正は、永久歯が生え揃ってからの矯正となりますが、子どもの頃に保護者が気にしていなかった場合や経済的な理由などで行えなかったケースなどの場合に、大人になってから自分の意思と費用で行うというケースも少なくありません。

子どもの頃はワイヤーの見た目が嫌だからと行わなかった方が、大人になると歯並びの悪さのほうが気になり出し、ワイヤーを使わない見た目が気にならない矯正があると知って始めるケースも増えています。



大人になるまで放置するリスク


大人になってから矯正する方も、大人になっていきなり歯並びは悪くなるわけではありません。
乳歯の時から歯並びが悪かった方もいますし、永久歯が生え揃った段階で歯並びが悪かった人がほとんどです。

噛み合わせが悪い状態で放置してきたので、噛みにくい、しゃべりにくい、集中力がない、食いしばれない、肩こりや頭痛が出やすい、虫歯になりやすいなど心身の不調を抱えている方も少なくありません
本人は、それを歯並びの悪さからくるものとは自覚していない場合も多く、矯正をして症状が改善したと喜ぶ方も多いです。



矯正を始めるべき時期


大人になってから自分の費用で理想の歯並びを手に入れるというのは、保護者の負担は軽減するかもしれません。
ですが、見た目の悪さだけでなく、心身の不調まで抱えてしまうので、お子様にとっては不利になります。

噛み合わせが悪いと勉強に集中できなかったり、スポーツでパフォーマンスを発揮できなかったり、虫歯になりやすく治療に手間がかかかるなど、お子様の生活にも影響が出ます。
影響を防ぐためには、早い段階で始めるのが理想です。



大人の矯正と子どもの矯正の大きな違い

子どもの矯正は、乳歯がある段階で行う1期治療永久歯が生え揃ってからの2期治療の2段階で行うのがおすすめの方法です。
1期治療で歯がきれいに並ぶよう顎を広げることや顎の形状を整えながら、永久歯がまっすぐきれいに生えるような土台づくりを行います。
2期治療では、土台にきれいに歯が生えるように矯正していきます。
1期治療で土台が整っているため、2期治療からスタートする場合に比べると矯正期が短く済ませられるのがメリットです。

子どもの2期治療のスタート時期は、永久歯が揃ってからになりますので、主に小学校高学年や中学生以降となります。
この時期は、受験がある場合や部活動などで活躍したい時期であるため、早めに終えられるのは魅力です。
矯正をすると少なからず痛みなどを感じることや違和感を抱くことがあるので、受験シーズンなど大切な時期は避けたいという希望も多いためです。

これに対して、大人になってから矯正を始める場合、1期治療ができません。
すでに顎の成長が終わって固定化されており、永久歯もすべて生え揃っています。
そのため、きれいに歯が並ぶスペースが確保できないケースも多くなり、抜歯をしなくてはならない方も少なくありません
大切な永久歯は抜きたくないと感じる方もいますし、抜歯はやはり体に負担もかかります。

麻酔をするのが不安、抜くのが不安という方も多いです。
抜歯を避け、きれいな歯並びを実現したければ、やはり子どもの時期の1期治療から行えるとベストです。
1期治療をしておけば、2期治療の期間も短く済ませられますが、大人になってから2期治療のみとなると、時間が長くかかることや場合によっては思うような歯並びが実現できないケースもあります。

もちろん、すでに大人になってしまった方は、今からでも遅くないので、心身の健康のためにも矯正をするのがおすすめです。
ですが、今子どもの矯正で悩んでいる保護者様には、なるべく早く治療を検討することをおすすめします。




まとめ

大人の矯正は、永久歯が生え揃い、顎の骨なども完成された段階で行うので抜歯が必要になったり、時間がかかったり、理想の歯並びになることが難しいケースも多くなります。
子どものうちに矯正を始めれば、顎や歯の成長を活用できるので、理想的な歯並びに整えやすいです。
歯並びによる心身への影響もあるため、大人になるまで待つより、子どもの段階で矯正を完了させたほうが、勉強やスポーツなどにも集中的に取り組め、ストレスや心身の不調に悩まされる心配も少なくなります。
お子様の矯正でお悩みであれば、お問い合わせ・ご相談も受け付けておりますので、お気軽にご連絡ください。

神戸市東灘区の歯科医院(歯医者)の神戸住吉駅前歯科では、むし歯(虫歯)治療や歯周病はもちろん、虫歯予防、小児歯科、小児矯正、矯正歯科、審美歯科など最新の治療にも対応しています。全チェア個室・徹底した滅菌、感染対策など家族で安心して通って頂けますので、歯の悩みはお気軽にご相談ください。
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▼記事監修
神戸住吉駅前歯科
ママとこどものはいしゃさん神戸住吉
院長 中村元(なかむら はじめ)
公益社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
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経歴
朝日大学歯学部 歯学科 卒業
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院歯科医口腔外科 勤務
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院 麻酔科研修
北大東村立 歯科診療所 医院長(学校歯科医師兼任)
社会医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院口腔ケア科 勤務
医療法人真心会 神戸住吉駅前歯科 院長
小児矯正について解説している動画もご覧ください