予防歯科はなぜ大事なの? 歯科医師が解説!

こんにちは。
神戸市東灘区の神戸住吉駅前歯科(ママとこどものはいしゃさん神戸住吉)、院長の中村元です。
当院では大人の虫歯やインプラント、矯正などのほかに、お子さんのための予防歯科という科目も設けています。
今回は、予防歯科ではどんなことをしているのか、なぜ予防歯科に通うことが大事なのかについて解説していきましょう。


■予防歯科とは何か?

まず、ほとんどの人にとって、予防歯科というのは馴染みのない言葉かもしれません。
そこで、予防歯科について簡単に解説していきます。
通常、私たちが歯科医に通う理由は歯が不調が起きているからです。
虫歯にかかったり、歯が抜けかけていたり、親知らずができたり、といった時に人は歯科医を受診します。

一方で、予防歯科はこういった歯の不調を抱えている人のためのものではありません
ではなんのためにあるかといえば、こういった歯の不調を起こさないための方法を学ぶためです。
そもそも、日頃のケアがしっかりと行えていれば、虫歯や歯周病などにはなりません。
ただし、こうした日頃のケアはあらかじめきっちりとした習慣が身についていないと成り立たないものです。
予防歯科は、歯科医が子どもに向けて歯磨きや歯のケアの習慣を教えるために設けられた科目なのです。



■なぜ予防歯科が必要なのか?

先ほどは、予防歯科の理念について解説してきました。
それはわかったけれども、別に子どもが虫歯や歯周病になっていないにもかかわらず、歯医者に行く必要を感じないという方もいらっしゃるでしょう。
そこで、ここからは予防歯科に行くことの重要性について解説していきます。

まず、そもそも歯のケアのやり方がわからないまま虫歯になってしまう子どもが多いという現実を直視しなければいけません。
たとえば、ほとんどの子どもはお菓子が大好きです。
甘いものは人間にとってエネルギーになりますが、一方で虫歯菌にとっても欠かせないエサであることを忘れてはいけません。
こうしたお菓子を食べすぎると、あっという間に虫歯にかかってしまいます。
子どもの虫歯を防ぐためには、いかにお菓子に含まれている砂糖などが虫歯を引き起こしやすいか、虫歯になるとどうなってしまうのかをしっかりと教え込まなければいけません。

これに加えて、大半の子どもは歯磨きが苦手という事実も付け加えておかないといけないでしょう。
子どもは、いずれ親の目を離れて歯磨きをしなければいけません。
しかし、この時に自己流で歯磨きをするようになった結果、ブラッシングが甘くなり虫歯になるという子どもがあまりにも多いです。
また、そもそも歯磨きが面倒くさいからついついやらなくなってしまうという子どもも少なくありません。



■子どもの歯は弱いからこそ予防歯科に行くことが大切

先ほどは、子どもはそもそも歯のケアに無頓着ということを見てきました。
これと同時に、子どもの歯は弱いということも指摘しなくてはいけません。

まず、子どもの歯を語るうえで、エナメル質が大人よりも少ないということを知る必要があります。
エナメル質はいわば歯のバリアで、これがしっかりしていればいるほど虫歯菌を寄せつけにくくなります。
しかし、子どもの歯のエナメル質は大人の半分ほどしかないのです。
そのため、少し歯垢や食べカスが付いているだけでも虫歯の原因になりかねません。

これに加えて、子どもは歯肉が未発達のため、歯周ポケットの溝が深いです。
ここに歯垢が溜まってしまうとあっという間に歯周病になってしまうでしょう。



■予防歯科では何をするのか?

予防歯科の必要性についてご理解いただけたでしょうか。
次は具体的に、予防歯科ではどんなことをしているのかを解説していきましょう。

まず予防歯科では、お子さんに向けてブラッシングのやり方を指導していきます。
通常、こうしたブラッシングのやり方は親が子どもに向けて教えるものです。
とはいえ、親御さんも必ずしも正しいブラッシングのやり方を知っているものではありません。
正しいブラッシングのやり方を学んでいないと、毎日歯磨きをしているはずなのに、実は汚れが取れていなかったということになりかねないです。

そこで、予防歯科ではこうした事態を食い止めるために、子どもに向けてこうすれば歯をきれいに保てるというブラッシングのやり方を指導します。
予防歯科では、そのほかにもフッ素塗布やシーラントなども行っています
先ほど子どもの歯のエナメル質は少ないという話をしましたが、フッ素塗布はこうした不足を補うための施術です。
それに対して、シーラントは歯と歯肉の間にある溝を一時的に埋める施術です。



■まとめ

予防歯科を受診するための費用は確かにかかります。
ただ、なんのケアもしないまま虫歯になってしまうリスクを考えれば、ある程度先行投資として予防歯科にかかっておくのも大切でしょう。
予防歯科は、子どもが大人になってからも健康な歯を保ちつつ生活できるようになるためにあるものです。
当院では、患者様にとって予防の大事なところをしっかりお話ししながら治療します。
お子様の歯を守りたい、歯の磨き方に悩んでいるなら、お問い合わせやご相談を受け付けておりますので、ぜひご連絡ください。

神戸市東灘区の歯科医院(歯医者)の神戸住吉駅前歯科では、むし歯(虫歯)治療や歯周病はもちろん、虫歯予防、小児歯科、小児矯正、矯正歯科、審美歯科など最新の治療にも対応しています。全チェア個室・徹底した滅菌、感染対策など家族で安心して通って頂けますので、歯の悩みはお気軽にご相談ください。


▼記事監修
神戸住吉駅前歯科
ママとこどものはいしゃさん神戸住吉
院長 中村元(なかむら はじめ)
公益社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医


経歴
朝日大学歯学部 歯学科 卒業
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院歯科医口腔外科 勤務
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院 麻酔科研修
北大東村立 歯科診療所 医院長(学校歯科医師兼任)
社会医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院口腔ケア科 勤務
医療法人真心会 神戸住吉駅前歯科 院長