インプラントの痛みと対策について歯科医師が解説!

こんにちは。
神戸市東灘区の神戸住吉駅前歯科(ママとこどものはいしゃさん神戸住吉)、院長の中村元です。
最近では、入れ歯やブリッジの代わりにインプラント治療を選択する方が増えてきました。
インプラントにした知人の方から痛くて辛い、別の方法にすれば良かったなどと聞いたことはありませんか。
そこで、今回はインプラントは痛いのかに迫っていきたいと思います。


■インプラント手術は痛いのか

インプラントは、手術によって顎の骨に人工歯根を埋め込み、その上から人工歯を被せる、欠損した歯を補う治療法です。
手術中は麻酔をしますので、痛みを感じることはありません



■インプラントの術後は痛いのか

インプラント手術に限らず、体の病気やケガの手術でも術後は多少なりとも痛みが生じます。
なぜなら、手術といっても人の体に傷を付け、それを縫合するような行為だからです。
手術中は出血もしますが、麻酔をしているので痛くないだけです。

もし、料理をしていて包丁で指を切った場合や紙で指を切って出血したら痛いでしょう。
それと同じで、手術という正当行為とはいえ、傷を付けている以上、術後は痛みが発生するのが一般的です。
もっとも、手術による痛みは傷口が癒えるにつれて薄れていきます。
手術後の痛みを緩和するために痛み止めが処方されるのが基本なので、痛み止めを服用することで、痛みが治まるまでの数日間を過ごしましょう。

また、患者さんの状態によって顎の骨を削って高さを調整するため、それに伴う痛みも生じます。
顎の骨を削って、高さ調整を行うケースの場合、術後に腫れを伴う痛みが生じるので、痛みが治まるまで安静にすることが必要です。
また、手術後1週間ほど経過した際に抜糸を行いますが、その際もチクチクとした痛みが発生します。



■仮歯期間の痛みについて

インプラント治療は、実はとても複雑で、手術だけで終わるものではありません。
多くのプロセスを経て、ようやく埋め込んだ人工歯根が自分のもののように根づいていきます。
埋入された人工歯根が完全に根づくまでは、インプラントの歯冠を被せるのではなく、仮歯を被せておきます。
仮歯期間は1ヶ月ほどです。

仮歯の調整がうまくいかないと、周囲の歯などに当たって痛みが生じることがあります
また、噛み合わせが完璧にはならないため、食事をする際などに痛みを感じることもあるので、歯や口に負担をかけるような行為は避け、慎重に生活をすることが求められます。



■仮歯期間の終了後

仮歯期間を終えて、正式な歯を被せた後も、しばらくは無理をせず安静に過ごすことが必要です。
血流が良くなると痛みや疼きが発生しやすくなるので、血流を高めるような行為は控えることがおすすめです。
たとえば、熱い温度での入浴や高温のシャワーやサウナをはじめ、激しい運動は控えましょう
アルコールも血流を促すので、しばらくは禁酒が必要です。



■インプラントの術後に痛みを抑えるために

インプラントの術後はどうしても痛みが発生します。
痛みの程度はその方の状態や感じ方によっても異なりますが、基本的な対処法としては、無理をせず安静に過ごすことと処方された痛み止めを適切に服用することです。
さらに、痛みを促進させてしまう行動や血流を促す行動は避けましょう。

インプラントをしても虫歯や歯周病のリスクは消えないので、歯磨きなどの口腔ケアはこれまで以上に欠かせません。
ですが、術後はお口の中が敏感になっているので、歯磨きの際に力を入れすぎないようにしましょう
痛みを悪化させる原因になります。

口の中に傷ができている状態ですので、辛いものなど刺激の多いものを食べることでも痛みが増してしまいます。
辛いもの、酸味の強いものは控え、お酒やタバコも控えてください。
特に喫煙はインプラントとの相性が良くありません
喫煙により、インプラント治療が失敗に至るケースもあるので、できればこの機会に禁煙することをおすすめします。



■インプラントの術後の痛みが引かない場合

日数が経過しても痛みが引かない場合や患部の腫れが治らない場合は歯科医師に相談しましょう。
中には、処方された痛み止めを適切に服用されていないケースがあります。
術後に処方される痛み止めには、炎症の改善作用や腫れを抑える作用などもあるため、痛みが治まっているからといって飲まずにいると、いつまでも腫れが治まらない場合や痛みが再発するおそれがあります。

また、歯磨きの力が強くて傷口に刺激を与えて炎症が起きる場合や術後のケアを丁寧に行わなかったことで、なんらかの感染症などが発生して、痛みや腫れが増すこともありますので注意が必要です。
何か異変を感じる場合や不快な症状がある場合、痛みや腫れが治まらない場合には、すぐに歯科医師に相談してください。



■まとめ

インプラントは手術を行うので、術後にはどうしても痛みが発生します。
痛みを緩和する方法や痛みを予防する方法もしっかりとご案内し、耐えられない痛みが生じないようサポートいたします。
当院では、事前のカウンセリングをしっかりと行い、不安や疑問を解消してから治療しますので、ぜひ安心してご相談ください。


神戸市東灘区の歯科医院(歯医者)の神戸住吉駅前歯科では、むし歯(虫歯)治療や歯周病はもちろん、虫歯予防、小児歯科、小児矯正、矯正歯科、審美歯科など最新の治療にも対応しています。全チェア個室・徹底した滅菌、感染対策など家族で安心して通って頂けますので、歯の悩みはお気軽にご相談ください。


▼記事監修
神戸住吉駅前歯科
ママとこどものはいしゃさん神戸住吉
院長 中村元(なかむら はじめ)
公益社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医


経歴
朝日大学歯学部 歯学科 卒業
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院歯科医口腔外科 勤務
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院 麻酔科研修
北大東村立 歯科診療所 医院長(学校歯科医師兼任)
社会医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院口腔ケア科 勤務
医療法人真心会 神戸住吉駅前歯科 院長