インプラントに寿命はあるの?歯科医師が解説!
インプラントの寿命はどのくらい?
こんにちは。
神戸市東灘区の神戸住吉駅前歯科(ママとこどものはいしゃさん神戸住吉)、院長の中村元です。
インプラントは取り外しができる入れ歯やほかの歯に架けて使うブリッジと異なり、顎の骨に人工歯根を埋め込む方法なので、まるで自分の歯のように使えると注目されています。
では、インプラントはどのくらいの耐久性があるのか、インプラントの寿命について見ていきましょう。
■天然の歯との違い
天然の歯は、日頃のケアをしっかり行い、虫歯や歯周病にならないようにすれば、一生に渡って使い続けることが可能です。
80年、90年、100年と保つのが自分の天然の歯です。
私たちの体は、自浄作用や免疫作用、自然治癒力なども備わっており、適切にお手入れをしていけば失われることはありません。
一方、歯が抜けてしまった際に装着する入れ歯やブリッジ、インプラントはすべて人工のものです。
人工のものだから永遠に保つということはありません。
堅固なコンクリート製のビルも、メンテナンスを行わないと朽ちていきますし、何十年すれば老朽化によりリフォームしたり取り壊したりすることになります。
特にお口の中に入れるものは、唾液や飲食物などにさらされることや噛む力などが加わるので、常にダメージを受けており、適切にメンテナンスしないとすぐにダメになってしまうことも少なくありません。
適切にメンテナンスを行っても、老朽化が進んでいくため、使えなくなる時や交換しなくてはならない時がきます。
■インプラント・入れ歯・ブリッジの寿命
入れ歯は4年~5年、ブリッジは7年~8年ほどが寿命とされ、劣化が進んだ場合をはじめ、合わなくなった場合には作り直しが必要です。
これに対して、インプラントの寿命は10年~15年と長くなります。
インプラントが破損しないままや顎の骨から抜け落ちる脱落をすることなく、正常に使える期間が寿命にあたります。
統計データによれば、上顎のインプラントは10年~15年使い続けられる割合が約90%、下顎の場合は94%です。
下顎のほうがいくらか割合は高いものの、一般的には9割ほどの方が10年~15年は使い続けることができています。
インプラントは、入れ歯やブリッジと違って健康保険も適用できず、費用も高いので、その分寿命が長いのは当たり前だと思われるかもしれません。
確かにそうではありますが、何度も交換する手間や費用を考えると、寿命が長いインプラントはコストパフォーマンスは高いとも言えるでしょう。
■インプラントの寿命を左右するポイント
インプラントの寿命は、一律ではなくケースバイケースです。
中には、すぐに上の部分が欠けてしまったり、数年ほどで抜け落ちてしまったり、再手術が必要になってしまうケースもあります。
このように、寿命に差が出るのはなぜでしょうか。
主な要因は、インプラントそのものの品質、手術など治療の質、そしてインプラントを装着後のメンテナンスが行き届いていたかとクセや生活習慣です。
それぞれ、どのようにインプラントの寿命に影響を及ぼすのか確認していきましょう。
・インプラントの品質について
インプラントは誰もが同じものを使うわけではありません。
さまざまなメーカーが開発、製造しており、使われている素材や配合、グレードなども異なります。
歯科医院によっては、複数の選択肢の中から予算などに合わせて選ぶことも可能です。
素材や品質によっては、割れやすい場合や抜け落ちやすいこともあるので、信頼できるメーカーで、ある程度のグレードのものを使うのがおすすめです。
インプラントを開発したブローネマルク教授が埋め込んだインプラントはチタン製で、40年以上も機能したと言われています。
その実績もあり、良質なインプラントはチタン製のものが多いです。
・インプラント治療の質
インプラントの治療計画や手術などの技術、術後のアフターメンテナンスなどの質が悪いと、寿命が早くきてしまう場合もあります。
インプラント治療を受けるには、実績が豊富で技術が高く、アフターケアもしっかり行っている歯科医院を選びましょう。
・メンテナンスの重要性
インプラントは、人工のものだから虫歯にならないなどと歯磨きをいい加減に行っていると、インプラント周囲炎と呼ばれる歯周病のような症状を引き起こします。
歯茎が腫れることや出血が起こり、悪化するとインプラントを支えている顎の骨が溶けてしまいます。
こうなると、人工歯根が脱落してしまい、寿命が途絶えてしまうので要注意です。
歯槽骨が溶けてしまうと、再手術も難しくなり、入れ歯などのほかの方法しかできなくなることもあります。
毎日のセルフケアを徹底するのに加えて、歯科医院で定期健診を受け、経過観察や歯のクリーニングなどをしてもらうことも大切です。
定期健診を受けずにいると、いつのまにかインプラントやその周辺にトラブルが生じていても気づくのが遅れ、インプラントの寿命を早めてしまうことになりかねません。
・患者さんのクセや生活習慣
歯ぎしりをするクセがある方や食いしばることが多いと、顎の骨に大きな力がかかってしまい、顎の骨が弱くなり、人工歯根が抜け落ちる場合や割れてしまうおそれがあります。
寝ている間などに無意識に歯ぎしりをするクセがある方をはじめ、激しいスポーツや重いものを持ち運ぶなどの仕事をする方は食いしばる機会も多いため、寿命が短くなってしまうこともあるので注意しましょう。
また、タバコを吸う方は、インプラントの骨への定着率が低下し、インプラント周囲炎のリスクなども大きく、寿命が短くなるケースがあります。
■まとめ
インプラントの寿命は10年~15年とされますが、インプラントの品質や治療の質、メンテナンスやクセ、生活習慣などによっても差が出ます。
長く持たせるためにも、当院では施術後のご相談やメンテナンスもしっかりと行っています。
高品質で安心の治療が受けられますので、ぜひご相談ください。
神戸市東灘区の歯科医院(歯医者)の神戸住吉駅前歯科では、むし歯(虫歯)治療や歯周病はもちろん、虫歯予防、小児歯科、小児矯正、矯正歯科、審美歯科など最新の治療にも対応しています。全チェア個室・徹底した滅菌、感染対策など家族で安心して通って頂けますので、歯の悩みはお気軽にご相談ください。
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▼記事監修
神戸住吉駅前歯科
ママとこどものはいしゃさん神戸住吉
院長 中村元(なかむら はじめ)
公益社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
https://mamatokodomo-sumiyoshi.com/staff/
経歴
朝日大学歯学部 歯学科 卒業
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院歯科医口腔外科 勤務
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院 麻酔科研修
北大東村立 歯科診療所 医院長(学校歯科医師兼任)
社会医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院口腔ケア科 勤務
医療法人真心会 神戸住吉駅前歯科 院長