インプラントにデメリットはある? 歯科医師が解説!
インプラントのメリットとデメリット
こんにちは。
神戸市東灘区の神戸住吉駅前歯科(ママとこどものはいしゃさん神戸住吉)、院長の中村元です。
歯を失ってしまった時の治療法には大きく、ブリッジ、差し歯(入れ歯)、インプラントの3つの方法がありますが、それぞれの治療法にはメリットもあればデメリットもあります。
治療を受けるうえで大切なことは、それぞれの治療法のメリット・デメリットを理解して、自分に合った治療法を選ぶことです。
今回は、インプラントのメリットとデメリットについてご紹介しますので、インプラント治療を受けるかどうか迷っていらっしゃる患者さんは、ぜひ参考になさってください。
■ インプラント治療とは
インプラント治療は、顎の骨に穴を開けて歯根を埋め込み、そこに人工歯を装着することで失った歯を取り戻すという治療です。
失った歯の治療としては、ブリッジや差し歯といった治療方法がありましたが、インプラントは従来とはまったく異なる治療法となります。
■ インプラントのメリット
インプラント治療は、ほかの治療方法とどのような違いがあるのでしょうか。
インプラント治療のメリットには次のようなものがあります。
・ しっかりと顎の骨に固定するので噛む力が強い
差し歯や入れ歯は歯の根元に専用の接着剤を使って固定しますが、咀嚼力は天然の歯の15%ほどまで低下してしまいます。
これでは固いものをしっかりと噛み砕くことができません。
一方、インプラントは顎の骨に歯根を埋め込んで固定するので、咀嚼力はほとんど低下しません。
自分の歯があった時と同じ感覚でものを食べることや噛み砕くことができるのがインプラントのメリットです。
・ 健康な歯への影響がない
ブリッジによる治療では、失った歯の両脇の健康な歯を削って土台とする必要がありますが、健康な歯を削ることで歯の寿命を縮めてしまいます。
また、咀嚼した時の力が両脇の歯に分散されるので、大きな負担がかかり、炎症を起こすことや虫歯になってしまうリスクが高まってしまいます。
一方、インプラントは顎の骨に人工歯を固定するので、ほかの歯に影響を与えることなく治療することが可能です。
・ 骨が痩せるのを予防することができる
咀嚼には、食べ物を噛み砕くだけでなく、骨に刺激を与えることで骨が痩せてしまうのを防ぐという効果もあります。
入れ歯やブリッジでは、咀嚼時の骨への刺激が伝わりにくくなってしまうため、骨が痩せて入れ歯やブリッジがズレてしまうことがありますが、インプラントは顎の骨と直結していて刺激がダイレクトに骨へ伝わるため、骨が痩せにくくなります。
・ 審美性に優れている
入れ歯やブリッジは、保険が適用されるため治療費が安く済むというメリットがありますが、保険治療であるがゆえに治療は画一的であり自由度はありません。
一方、自由診療であるインプラントは、セラミックやジルコニアなど審美性に優れた素材を使用することができるため、自然な色味で見た目に違和感のない仕上がりが可能になります。
他人の視線を気にすることなく会話や食事を楽しめるのは、インプラントの大きなメリットと言えるでしょう。
■ インプラントのデメリット
これまでご紹介してきたように、インプラントにはたくさんのメリットがありますが、一方でデメリットもあります。
具体的にどのようなデメリットがあるのか、見ていきましょう。
・ 治療費が高額になる
インプラント治療は、自由診療となるため保険が適用されません。
入れ歯やブリッジなど保険が適用される治療と比べると治療費は高額になってしまいます。
一般的にインプラント1本の相場は30万円前後とされており、治療する歯の本数が増えれば、その分治療費も高くなります。
また、インプラントに使用する材質によっても料金が高くなることがあるので、治療を受ける前に費用についてしっかりとした説明を受けたうえで治療法を選ぶようにしましょう。
・ 治療期間が長くなる
インプラント治療には、1回のみの手術で治療が完了する1回法と2回の手術が必要な2回法の2種類があります。
1回法ならば短期間でインプラント治療を終わらせることができますが、すべてのクリニックで行われているわけではなく、また一定の条件をクリアしていなければ適用されないため、2回法で行われるのが一般的です。
2回法の場合は、2度の手術に加えて、その間に数ヶ月の回復期間が必要となるため、3ヶ月~6ヶ月、長い場合は1年ほどの期間を要することもあります。
・ 手術を受けなければならない
入れ歯やブリッジとは違い、インプラント治療では顎の骨にインプラントを埋め込むための手術が必要となります。
局部麻酔や静脈内麻酔をして手術を行うので痛みを感じることはありませんが、手術を受けることに不安を感じるという方も多いでしょう。
なお、手術については基本的に入院の必要はありません。
・ 治療を受けられないことがある
インプラントは手術が必要なため、別の治療法と比べると体への負担は大きくなります。
そのため、重度の疾患がある場合は治療が受けられないことがあります。
また、インプラントは顎の骨に歯根を埋め込まなければなりませんが、生まれつき顎の骨が小さかったり、骨が脆かったりすると手術ができません。
■ まとめ
インプラントは、失った歯を再生する治療法として非常に優れている反面、ほかの治療法にはないデメリットがある場合やそもそも治療が受けられない可能性もあります。
インプラント治療を検討されているなら、メリット・デメリットを十分に理解するようにしましょう。
当院では事前のカウンセリングをしっかりと行い、不安や疑問を解消してから治療します。
お問い合わせやご相談も受け付けておりますので、ぜひお気軽にご相談ください。
神戸市東灘区の歯科医院(歯医者)の神戸住吉駅前歯科では、むし歯(虫歯)治療や歯周病はもちろん、虫歯予防、小児歯科、小児矯正、矯正歯科、審美歯科など最新の治療にも対応しています。全チェア個室・徹底した滅菌、感染対策など家族で安心して通って頂けますので、歯の悩みはお気軽にご相談ください。
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▼記事監修
神戸住吉駅前歯科
ママとこどものはいしゃさん神戸住吉
院長 中村元(なかむら はじめ)
公益社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
https://mamatokodomo-sumiyoshi.com/staff/
経歴
朝日大学歯学部 歯学科 卒業
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院歯科医口腔外科 勤務
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院 麻酔科研修
北大東村立 歯科診療所 医院長(学校歯科医師兼任)
社会医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院口腔ケア科 勤務
医療法人真心会 神戸住吉駅前歯科 院長