インビザラインができるまでを歯科医師が解説!

気になるインビザライン(マウスピース)ができるまでの手順をご紹介



こんにちは。
神戸市東灘区の神戸住吉駅前歯科(ママとこどものはいしゃさん神戸住吉)、院長の中村元です。
当院でも人気のインビザラインは、見た目が気になるワイヤー矯正と異なり、透明のマウスピースを使った矯正治療として注目されています。
今回は、インビザラインができるまでについてご紹介します。


■インビザラインのマウスピースづくり

インビザラインは、マウスピース矯正と呼ばれることもありますが、マウスピースを使う治療がすべてインビザラインなわけではありません。
インビザラインは、矯正先進国であるアメリカに本社を置くアライン・テクノロジー社が開発したマウスピースを使った矯正治療の名称です。
その他の企業が製作した場合にはインビザラインを名乗れません。
インビザラインは、アライン・テクノロジー社が提供するカリキュラムやセミナーを受講し、技術やノウハウを身につけ、専用の機器を導入した歯科医師だけが治療を提供できます。
国内でもインビザライン認定ドクターは増えていますが、マウスピースの作製は現在でもアメリカで行われています。
そのため、インビザラインのマウスピースが完成して日本に届くまで、1ヶ月ほどの期間を要するのが一般的です。

■インビザラインの基本的な流れ

インビザラインを作製するにあたっては、専用の機材を用い、お口の中のレントゲン写真やスキャナーを用いて3D画像を撮影します。
口腔内を360℃見ることができる、3Dデータを専用のソフトに取り込み、歯並びや噛み合わせの問題点を分析し、理想の歯並びについてシミュレーションを行います
従来のワイヤー矯正の方法と異なり、立体的に口の中を見られるのが利点です。

理想の歯並びが決まれば、その状態にするにはどのように歯を動かしていけばいいのか、どのくらいずつ動かせばいいのかを、ソフトを使って分析し、治療計画を作成することになります。

治療計画をもとに、歯がどのように動き、どのくらいの治療期間がかかり、最終的にはどのような歯並びになるのかを、患者さんもモニターを使って確認することが可能です。

インビザラインの治療の進め方や注意点、料金や支払方法などの説明を行い、実施されるかを検討してもらいます。
検討してインビザラインで矯正を受けたいと判断された場合には、契約書や同意書などの書類を取り交わし、必要に応じてデンタルローンなどを組み、インビザラインの準備を行います。

ここからは、日本国内だけでなく、アメリカとのやりとりになる点が、一般的な矯正治療との違いです。
3Dデータを使った治療計画のデータをアメリカにあるアライン・テクノロジー社の担当部署に送信します。
歯型を物理的に発送するのとは異なり、データを送るだけなので一瞬で届けることが可能です。

届いたデータをもとにアライン・テクノロジー社の製作所で、治療計画にもとづいた形と枚数のマウスピースが製作されます。
製作も3Dデータなどをもとに、コンピューター制御された機械により、精巧に作られるのが特徴的です。

ちなみに、インビザラインではマウスピースのことをアライナーと呼びます。
完成したアライナー一式は、アメリカから航空便で発送され、歯科医院まで届けられる流れです。

届いた後の流れ

最初のカウンセリングや治療計画の作成から1ヶ月ほどの時間がかかりますが、多くの患者さんや保護者様は、ビフォーアフターの画像を思い浮かべながら、アライナーが届くのを今か今かと待っている方が多いです。
いよいよ届いたら、来院していただき、治療の注意点やアライナーの装着の仕方や取り外し方、メンテナンス法などについて詳しく指導を行います。

また、アライナーと歯の表面の間にアタッチメントを装着する施術を行うことが必要です。
アライナーは1枚あたり10日~14日ほど装着します
患者様の年齢や歯の状態、忙しさなどを踏まえ、1度にお渡しする枚数も異なりますが、数週間に1度は来院していただき、経過観察をして問題なければ、次に装着するアライナーをお渡しするのが一般的です。
アライナーは毎日22時間、最低でも20時間は装着していただくことが必要です。

この時間を守らないと歯が動いていかず、せっかく立てた治療計画も計画通りに進まなくなります。
治療期間が長引くことや計画の建て直しを迫られることもあるため、ルールを守って治療に取り組みましょう。
アライナーを装着しての矯正期間は、患者さんの歯並びの状態などにより1年~3年ほどかかります。

すべてのアライナーを装着し終わり、理想の歯並びになったといってもそれで終わりではありません。
せっかく整った歯並びが元に戻ってしまわないよう、固定する期間が必要になります。

その間はアライナーではなく、リテーナーと呼ばれる保定装置を装着します。
状態によりますが1年~3年ほどかけて、美しくなった歯並びを安定させることが必要です。
保定期間中は半年に一度くらいのペースで通院していただき、経過観察を行います。

まとめ

インビザラインは、透明なマウスピースを用いて矯正を行う方法で、3Dデータから治療計画を作成し、理想の歯並びに導くことができます。
当院では、矯正の専門医・インビザライン認定医が複数名在籍していますので、毎日矯正治療や矯正相談を受け付けています。
それぞれに合った矯正のご提案をしますのでご相談ください。


神戸市東灘区の歯科医院(歯医者)の神戸住吉駅前歯科では、むし歯(虫歯)治療や歯周病はもちろん、虫歯予防、小児歯科、小児矯正、矯正歯科、審美歯科など最新の治療にも対応しています。全チェア個室・徹底した滅菌、感染対策など家族で安心して通って頂けますので、歯の悩みはお気軽にご相談ください。
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▼記事監修
神戸住吉駅前歯科
ママとこどものはいしゃさん神戸住吉
院長 中村元(なかむら はじめ)
公益社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
https://mamatokodomo-sumiyoshi.com/staff/

経歴
朝日大学歯学部 歯学科 卒業
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院歯科医口腔外科 勤務
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院 麻酔科研修
北大東村立 歯科診療所 医院長(学校歯科医師兼任)
社会医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院口腔ケア科 勤務
医療法人真心会 神戸住吉駅前歯科 院長