矯正しながら体育の授業を受けても大丈夫?

矯正しながら体育の授業を受けても大丈夫?


こんにちは。
神戸市東灘区の神戸住吉駅前歯科(ママとこどものはいしゃさん神戸住吉)、院長の中村元です。
今回はお子様の矯正にあたり、よくいただく質問の一つである「矯正しながら体育の授業を受けても大丈夫?」にお答えしていきたいと思います。



矯正しながら体育の授業を受けられる?

「矯正しながら体育の授業を受けても大丈夫?」の質問の答えは、大丈夫という結論になります
過去には、有名なフィギュアスケートの選手が、ワイヤー矯正をした状態で見事な演技を披露していた実績もあります。
すでに大人の選手でしたので、子どもとは異なりますが、矯正をしながらあれほどのハードなスポーツをしていたケースもありますので、矯正中は運動できないといったことはありません。

ですが、いくつか注意点はあります。
場合によっては、運動が制限される場合や矯正に向かないケースもありますので注意しましょう。



痛みがある時は無理をしない

ワイヤー矯正でもマウスピース矯正でも、矯正を始めた当初や歯が動いていく時期には痛みを伴うことがあります。
夜間に眠れないほど痛みを発するお子様も少なくありません。
もし、日中も痛みがある場合、無理に体育の授業に参加せず、見学するほうが望ましいこともあります
我慢できる程度の痛みなら良いのですが、痛みをこらえて、無理に体育の授業に参加すると、集中できず思わぬケガをするおそれがあるためです。



ケガをしないように注意する

普通に体育の授業を受ける分には問題ないのですが、万が一顔を打つなどのケガをすると、その衝撃でワイヤーやプラケットで口の中が切れるリスクはあります。
たとえば、跳び箱などの体操の授業で顔面から落ちる、鉄棒から思い切り落下して顔や頭を打つなどです。

そのため、自分の能力を超えて、あまり無理をしないようにしたほうがいい場合もあります。
先生の指導を守って運動を行うほか、先生に矯正をしていることをお話ししておき、心がけてもらえるようにしておくと安心です。



スポーツとの相性も考える

小さなお子様の体育の授業なら、矯正をしていても特に問題はありませんが、部活動やスポーツの習い事などで、より本格的にスポーツをされる際には少し注意が必要です。
小さなお子様でも、レスリングや柔道などを習っているケースも少なくありません。
投げつけられることやもみ合う衝撃で、口の中をワイヤーやプラケットで傷付けるおそれがあります。

また、小さなお子様は機会はないと思いますが、ラグビーやボクシングなどの激しいスポーツは矯正との相性は良くありません。
スポーツ用のマウスピースを装着する必要がある競技なので、ワイヤー矯正をしているとマウスピースがしっかり装着できないおそれがあります。

一方、マウスピース矯正なら、スポーツ用のマウスピースと交換できるから問題ないと思われるかもしれません。
ですが、スポーツの練習時間が長く、矯正用のマウスピースを外す時間が長くなれば、矯正がしっかり進まなくなります。
また、マウスピース矯正でもワイヤー矯正でも、歯を思い切り食いしばるような競技とはあまり相性が良くありません
矯正装置があることで歯を食いしばることが難しく、思ったようなパフォーマンスが発揮できない場合や逆に食いしばることで矯正装置に負荷がかかりやすく、ダメージが出てしまう場合があるためです。
もしこうした競技を行っている場合は、歯科医との相談が必要です。



夜だけの矯正なら心配が少なくなる

小さなお子様向けの矯正方法として、ビムラーという方法があります。
最適な治療開始年齢は4~8歳と早めの対応が必要になりますが、夜寝ている間のみ装置を装着するという方法です。
そのため、学校に行く時は装置を付ける必要がないため、体育の授業も問題なく受けられます。

万が一運動中にケガをした場合や衝撃を受けても、矯正装置で口の中をケガするといったリスクもないので、余計な心配をせずに取り組むことができます。
ビムラーは、体育の時間だけでなく、学校に行く時や友達と遊ぶ時には何も付ける必要がないので、お子様の負担やストレスも減らせるのもメリットです。
ただし、最適な適応年齢の幅が狭いので、早めのタイミングで始めることが必要になります。




まとめ

矯正していても体育の授業は受けられますし、運動をすることに問題はありません。
ただし、運動中に事故を起こした際や顔周りや頭などに衝撃を受けた際に、矯正装置で口の中をケガするリスクがあるので注意は必要です。

また、激しく体をぶつけあう競技やスポーツ用のマウスピースの装着が必須の競技との相性は良くありません。
小さなお子様なら、こうした激しい競技はあまり行わないと思いますが、体育の授業も安心して受けられる方法として、夜だけ装着すればいいビムラーという方法があります。
ビムラーなら学校で着けておく必要はないので、気になる方はどうぞご相談ください。

神戸市東灘区の歯科医院(歯医者)の神戸住吉駅前歯科では、むし歯(虫歯)治療や歯周病はもちろん、虫歯予防、小児歯科、小児矯正、矯正歯科、審美歯科など最新の治療にも対応しています。全チェア個室・徹底した滅菌、感染対策など家族で安心して通って頂けますので、歯の悩みはお気軽にご相談ください。
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▼記事監修
神戸住吉駅前歯科
ママとこどものはいしゃさん神戸住吉
院長 中村元(なかむら はじめ)
公益社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
https://mamatokodomo-sumiyoshi.com/staff/


経歴
朝日大学歯学部 歯学科 卒業
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院歯科医口腔外科 勤務
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院 麻酔科研修
北大東村立 歯科診療所 医院長(学校歯科医師兼任)
社会医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院口腔ケア科 勤務
医療法人真心会 神戸住吉駅前歯科 院長