ビムラー矯正とワイヤー矯正の違いを歯科医師が解説
ビムラー矯正とワイヤー矯正の違い
こんにちは。
神戸市東灘区の神戸住吉駅前歯科(ママとこどものはいしゃさん神戸住吉)、院長の中村元です。
子どもの矯正法は一つではありません。
ママの世代にはワイヤー矯正が一般的でしたが、近年注目されているのがビムラー矯正です。
この記事では、ビムラー矯正とワイヤー矯正の違いについてご紹介していきます。
■ビムラー矯正とは
ビムラー矯正は機能矯正装置を使った矯正法で、
ドイツのビムラー医師が50年以上前に考案した方法です。
日本ではまだそこまで普及しておらず、
専門知識と技術がある歯科医院でしか行われていません。
一方、ドイツをはじめとするヨーロッパでは、
小さいお子様の矯正法として選ばれている方法の一つです。
機能矯正とは、お子様が本来持っている力をサポートしながら、
より自然な形で適切な歯並びへと導く方法です。
これに対して、ワイヤー矯正はプラケットを装着し、
ワイヤーで歯を引っ張りながら移動していきます。
ビムラー矯正とワイヤー矯正の違いを以下で見ていきましょう。
■装着の時間が異なる
ワイヤー矯正は、矯正を始めると、完了するまで基本的に外すことができません。
お子様の症状にもよりますが、数年ほど装着したままになります。
これに対してビムラー矯正は、夜寝る時だけ器具を装着すればいいので、装着時間が大きく異なります。
■見た目やストレスに差が出る
ビムラー矯正の装置は、基本的に夜寝る時だけ装着すればいいため、
幼稚園や学校に行く時に付けていく必要はありません。
ワイヤーの見た目が嫌で矯正したくないと思っているお子様や保護者様も、
安心して矯正をスタートできます。
見た目が気にならないだけでなく、ワイヤー矯正のように常に締め付けられている感覚がないので、
会話もしやすく食事も違和感なく快適に過ごせます。
■抜歯の必要がない
ワイヤー矯正は、歯をあるべき位置へ移動させてくる方法なので、
場合によっては、歯が並ぶスペースを確保するために抜歯が必要になります。
ビムラー矯正の装置はとても小さく、自然の力で歯並びを整えていく方法なので、基本的には抜歯をする必要がありません。
特にビムラー矯正を、永久歯が生え変わる前の6~7歳の早い時期に始めれば、
大切な永久歯を抜かなくて済む確率が高まります。
■痛みが少ない
ワイヤー矯正は、ワイヤーで引っ張って理想の位置に歯を移動させてくる方法です。
歯が移動する時に痛みが伴い、中には夜眠れないほど痛くなるケースも少なくありません。
ビムラー矯正は、お子様が本来持っている噛む力や顎の成長を利用し、
ゆっくりと歯を動かしていく方法なので、痛みが生じるリスクが抑えられます。
装着時間も就寝中だけなので、日中まで痛みで悩まされることもありません。
■お手入れしやすく虫歯のリスクが抑えられる
ビムラー矯正の大きなメリットは、お手入れがしやすい点です。
ワイヤー矯正は基本的に外せないので、食事中もワイヤーを装着したままで、
歯磨きする際もワイヤーを装着したままとなります。
そのため、毎日丁寧に歯磨きをしないと虫歯になるリスクが高まります。
中には虫歯ができてしまい、矯正を中断しなくてはならなくなるケースも少なくありません。
ビムラー矯正は夜寝る時だけ付ければいいので、歯磨きは普通にすることができます。
お手入れしやすく、虫歯になるリスクを抑えられるのがメリットです。
■後戻りのリスクが少ない
後戻りとは、矯正が完了したにもかかわらず、歯並びが元に戻ってしまうことです。
ワイヤー矯正は無理に移動させているので、ワイヤーを外した反動で後戻りするケースが稀に見られます。
一方、ビムラー矯正はお子様の成長する力を活用し、
ゆっくりと時間をかけて顎の位置まで正しい状態に誘導していきます。
そのため、後戻りのリスクを抑えられるのです。
■ビムラー矯正のデメリット
ビムラー矯正は、ワイヤー矯正に比べてお子様にとってのメリットが多い方法ですが、デメリットもいくつかあります。
ワイヤー矯正より時間がかかるケースがあるので、早めに始めることがおすすめです。
矯正期間を少しでも短縮したい場合には、夜寝る時だけでなく、夕方や日中に2~3時間ほど器具を装着するのをおすすめします。
ビムラー矯正は、お子様の歯の成長を利用する方法なので、適応年齢の幅が狭いのがデメリットです。
適応年齢の目安は個人差がありますが、6歳~12歳くらいまでとなります。
状態によっては4歳頃から始められますので、タイミングを逃さないよう、歯科医院に定期的に通って検診を行いましょう。
また、あらゆる歯並びに適応できるわけではなく、ビムラー矯正を希望してもワイヤー矯正などほかの方法が提案される場合もあります。
■まとめ
ビムラー矯正は、ワイヤー矯正と比べて見た目を気にするストレスが少ない、
夜寝る時だけで装着時間が少ない、お手入れがしやすく虫歯になりにくい、
抜歯の必要が基本的にないなどメリットも多い方法です。
一方、適応年齢の幅が狭いため、早めの対応がおすすめです。
お子様の歯の状態に合わせてご提案いたします。
お問い合わせ・ご相談も受け付けておりますので、お気軽にご来院ください。
神戸市東灘区の歯科医院(歯医者)の神戸住吉駅前歯科では、むし歯(虫歯)治療や歯周病はもちろん、虫歯予防、小児歯科、小児矯正、矯正歯科、審美歯科など最新の治療にも対応しています。全チェア個室・徹底した滅菌、感染対策など家族で安心して通って頂けますので、歯の悩みはお気軽にご相談ください。
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▼記事監修
神戸住吉駅前歯科
ママとこどものはいしゃさん神戸住吉
院長 中村元(なかむら はじめ)
公益社団法人 日本口腔外科学会 口腔外科認定医
https://mamatokodomo-sumiyoshi.com/staff/
経歴
朝日大学歯学部 歯学科 卒業
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院歯科医口腔外科 勤務
国立大学法人 琉球大学医学部附属病院 麻酔科研修
北大東村立 歯科診療所 医院長(学校歯科医師兼任)
社会医療法人 かりゆし会 ハートライフ病院口腔ケア科 勤務
医療法人真心会 神戸住吉駅前歯科 院長
小児矯正について解説している動画もご覧ください
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