インプラント治療の流れと期間

インプラント治療の流れと期間

  • インプラント治療とは
  • インプラント治療とは

    インプラント治療とは、歯を失った部分のあごの骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込み、その上に人工の歯を装着する治療法です。
    ブリッジや入れ歯とは異なり、周囲の健康な歯を削る必要がなく、噛む力・見た目・耐久性に優れていることから、近年多くの方に選ばれています。

    天然歯に近い噛み心地を再現できるため、食事の満足度が高く、会話や笑顔にも自信を持てるようになるのが大きな特長です。

インプラント治療の
全体的な流れ

インプラント治療は、事前検査から手術、人工歯の装着、そして治療後のメンテナンスまで、複数のステップを経て行う治療です。
一度の処置で完了する治療ではなく、お口の状態やあごの骨の回復を確認しながら、段階的に進めていくことが大きな特長です。 特にインプラントは、あごの骨と人工歯根をしっかり結合させる必要があるため、十分な検査と治癒期間を確保することが、安全性と長期的な成功率を高めるために欠かせません。
そのため、患者さま一人ひとりの状態に合わせて治療計画を立て、無理のないペースで進めていきます。
治療期間には個人差がありますが、各工程を丁寧に行うことで、自然な見た目としっかり噛める機能性、長く使い続けられるインプラント治療を目指します。

治療の流れ

術前検査・術前処置

  • 術前検査・術前処置
  • インプラント治療を安全に行うためには、治療前の検査と準備が欠かせません。当院では、あごの骨の状態やお口の中の健康状態、噛み合わせ、さらに全身の健康状態まで総合的に確認します。
    一見問題がないように見える場合でも、骨の状態や全身疾患の影響により、インプラント治療が適さないことがあります。そのため、レントゲンやCT撮影、問診を通じて慎重に判断します。
    また、むし歯や歯周病が見つかった場合は、手術前にそれらの治療を優先して行います。お口の環境を整えることで、インプラント治療の成功率と長期的な安定性を高めることができます。

1次手術(インプラント埋入手術)

  • 1次手術
  • 1次手術とは、失った歯の部分のあごの骨に人工歯根(インプラント体)を埋め込む手術のことです。
    手術は局所麻酔を使用して行い、治療中の痛みをできる限り抑えるよう配慮しています。
    手術時間はインプラント1本あたり約30分〜1時間程度で、多くの場合、日帰りでの治療が可能です。
    あごの骨に専用の器具で小さな穴をあけ、事前に計画した位置と角度に正確にインプラントを埋入します。
    手術後は、軽度の腫れや違和感が生じることがありますが、ほとんどの場合は数日以内に落ち着きます。術後の注意点や過ごし方についても、治療後に丁寧にご説明します。

治癒期間
(インプラントと骨の結合)

  • 治癒期間
  • 1次手術後は、埋入した人工歯根があごの骨としっかり結合するまで、一定の治癒期間を設けます。
    この過程は「オッセオインテグレーション」と呼ばれ、インプラント治療の成功を左右する非常に重要な段階です。
    治癒期間の目安は、下あごで約2〜4か月、上あごで約4〜6か月とされています。
    ただし、骨の質や量、体質などによって個人差があるため、状態を確認しながら慎重に経過を見ていきます。
    この期間を十分に確保することで、インプラントが安定し、長期間安心して使用できる状態へとつながります。

2次手術

  • 2次手術
  • 治癒期間を経て、インプラントと骨の結合が確認できた後に2次手術を行います。
    2次手術では、インプラントの上を覆っている歯ぐきを部分的に切開し、人工歯を装着するための連結部分であるアバットメントを取り付けます。
    手術は局所麻酔下で行い、処置時間も短いため、患者さまの身体的な負担は比較的少ないのが特長です。
    術後の痛みも軽度なことが多く、日常生活への影響は最小限に抑えられます。
    また、この工程では歯ぐきの形を整えることで、自然な見た目と清掃しやすい口腔環境をつくっていきます。

型取り・人工歯(被せ物)の装着

  • 型取り・人工歯
  • 2次手術後、歯ぐきの状態が安定した段階で、人工歯を作製するための型取りを行います。
    周囲の歯とのバランスを考慮しながら、色や形、歯の大きさを細かく設計していきます。
    完成した人工歯は、見た目の美しさだけでなく、噛み合わせにも配慮して調整します。
    セラミックなどの審美性に優れた素材を使用することで、自然な見た目としっかり噛める機能性の両立を目指します。
    最終的に人工歯をインプラントの上部に装着し、噛み心地や違和感がないかを確認して治療は完了です。

メンテナンス・定期検診

  • メンテナンス・定期検診
  • インプラントはむし歯にはなりませんが、細菌感染によるインプラント周囲炎を起こす可能性があります。
    そのため、天然歯以上に丁寧なケアが重要となります。
    毎日の正しいセルフケアに加え、歯科医院での専門的なクリーニングや定期的なチェックを行うことで、インプラントの健康を維持します。
    噛み合わせやインプラント周囲の状態を確認し、トラブルを早期に発見・予防します。
    当院では、3か月に1度の定期検診をおすすめしており、適切なメンテナンスを継続することで、インプラントを長く快適に使い続けていただけます。

インプラント治療に
かかる期間の目安

インプラント治療にかかる期間の目安は下記の通りです。骨造成が必要な場合は、さらに数か月かかることがあります。

治療内容 期間
初診〜検査・診断 約1週間
インプラント手術 1日
治癒期間 2〜6か月
被せ物装着 約1か月
総治療期間 約3〜8か月

他の治療法との期間比較

治療方法 期間 特徴
インプラント 3〜8か月 長期安定・高い噛む力
ブリッジ 約1か月 周囲の歯を削る
入れ歯 数週間 取り外しが必要

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